ブヨの予防・対処

 

前回 ブヨの警告をブログにのせましたが、「気をつけてください」ではあまりに冷たすぎると、
わたくしが今まで学び、時には身を犠牲にし、そして辿り着いたブヨとの格闘の歴史を、
皆様の身をお守りする事に少しでもお役にたてればと、「熊と戦った」藤原組長のごとく(負けてんじゃ・・・)
皆様にご紹介しようと思います。

 

 

1.予防

 

まず始めに予防です。
刺されなければそのかゆみや腫れに苦しむことはありませんのでまずは予防です。

 

何度も言いますが、ブヨに一般的な虫除けは効きません。
最近ではブヨにも聞く虫除けもあるようですが普通の虫除けでは楽勝で襲いかかって来ます。
そこで効くのが「ハッカ水」です。
これは販売されている「ハッカ油」を水で溶いたものです。
ネットで調べてみるとエタノールを入れる、とか精製水で作る、とかありますがうちでは水道水に
適量を入れ(その水が薄くにごる程度。後は吹きつけてみて「スースー度」で決めます。

 

あまり濃くしすぎないように。「スースー」が「ヒーヒー」になってしまいます)

 

 

振ってかき混ぜて出来上がりです。
肌の露出しているところ全てに吹き付けます。

 

ちょっとだからと甘く見てはいけません。
わたくしは昨年、顔周辺だけだからと何もしなかったところ、右耳の縁をやられ腫れで

「でっかくなっちゃった。」経験があります。

 

 

 

またハッカ水は作りたてが効果絶大です。

作り置きして古くなったものは効きが悪いのでこまめに作って噴霧しましょう。
時間帯としては昼下がりから夕方暗くなる少し前が多く、奴らのお食事タイムのようです。
その前に吹いておきますが、ずっと効いているわけでもないのでこまめに吹き付ける事が大事です。
ハッカの「スースー」は他の虫も苦手のようで蚊なども寄ってきません。
キャンプ場では管理棟に常備してあります。

 

 

 

2.対処

 

「刺す」と書きましたが、実際奴等、ブヨの野郎は「咬みついて」きます。
針を刺すのではなく、皮膚を咬み切ってチュウチュウしていきます。
ですからその瞬間チクッとします。
万が一気がつかなくてもかゆいと思ったその部分は噛み切った小さな穴から血が出ている場合が多いです。
かゆいと思った時に血が出ていたらブヨを疑いましょう。

 

 

2-1.毒を抜く

 

毒抽出器などで出来るだけその小さな穴から毒を抜きとります。
最初は血が、そしてその後は透明な液体が出てきます。時間があればしつこいくらい抜きまくりましょう。
毒抽出器などが無い場合は爪などで絞りだすんですがあんまり皮膚をこすると傷つきますし、
腫れも広がりますので道具を使うことをお勧めします。

キャンプ場にはポイズンリムーバーをご用意しておりますので遠慮なく申し出てください。
以前は大して毒なんて抜けないだろうと咬まれた後はかゆみをおさえることだけを考えていたのですが、
この初期段階で如何に毒を抜くかでその後が「HEVEN OR HELL」ですので面倒がらずに出来る限り吸い取ってください。

 

 

 

2-2.掻かない

 

初期の「ヌキヌキ作戦」が功を奏すればそれほどのかゆみは襲ってきませんが、万が一、
ポイズンが残ってしまった場合、猛烈なかゆみが襲い掛かってきます。
掻いたら負けです。掻けば掻くほどポイズンが血流に乗って腫れが広がり、手を咬まれれば手はグローブのように、
足をかまれれば一発寛太くんの足のようになってしまいます。そして腫れてしまうとかゆみは1週間たっても収まりません。
絶対に掻かないようにしましょう。

わたくしも先日足を8発かじられ、その数の多さと時間の無さで毒抜きの手を抜いたところ翌々日に
独り眠る夜の夢を熱くする・・・ポイズンで発狂寸前のかゆみに襲われて、町中を逆立ちしながらLOVELOVE I LOVE YOU
叫んでしまいそうでした。

そうなってしまったらとにかく冷やします。冷やすとかゆみは治まります。
わたくしは足でしたのでハイソックスを履き、そこに保冷剤を突っ込んで夜を越えました。
とりあえず冷やしまくります。
絶対に掻いてはいけません。掻けば長い地獄が待っています。冷やしてなんとか乗り切りましょう。

 

 

 

2-3.おくすりの力を借りる

 

冷やせばかゆみは治まりますが一般生活をしながら冷やし続けるのは至難の業です。
かゆみが治まらなければおくすりの力を借りましょう。
最近ではなかなかいいおくすりが出回っております。お医者さん、薬剤師さんに相談してお選びください。
また蚊に刺された時に貼るパッチも有効です。

ですがはっきり言って初期のブヨのかゆみはあれでは治まりません。が、「嗚呼っ!かゆい!」と思って
手が伸びた刹那パッチの存在で「掻いてはいけない!」と思い出されますしピンポイントの腫れの部分を
覆い隠すことで摩擦によるかゆみのぶり返し、腫れの広がりを抑えられます。

 

長々と書いてきましたが、ブヨの幼虫は清冽な水質の標本昆虫となるほど水質汚染に弱いために綺麗な水にしか出ません。
ですから水が綺麗なところにやって来たと心を落ち着けて嫌がらずにあまり肌を露出しない、ハッカ水をまめに
噴霧する等の対策をしましょう。
また咬まれた場合、体質によってはより重い症状を引き起こす場合がありますので、十分に対策をしてキャンプを
楽しんでいただければ幸いです。

 

【文と絵:daichang】

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